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2014年4月6日日曜日

社会人になって、そして出張

 社会人になってからも、状態は殆ど変ることはなかった。

 仕事も時間の経過と共に守備範囲が増え、出張することも多くなった。 特に会社の拠点の状況で、東京や神奈川方面へ出向く機会が増え、毎週の様に新幹線に乗ることもあった。

 子供の頃からの経緯が原因し、自宅以外で排便することを無意識に拒否していた為、ホテルのトイレや出張先の事務所のトイレでウンチをすることが難しかった。 そのため、出張の荷物にはイチジク浣腸を忍ばせていることが多く、朝ホテルを出発する前にホテルで浣腸して排便することが多かった。

 ある時の東京への出張の時、イチジク浣腸を荷物に加えるのを忘れた。 必要なら現地の何処かの薬局で買い求めれば良いという軽い気持ちであった。 出張2日目の朝、ホテルのトイレに座ったが、ウンチが出てくれる気配がない。 困ったなと思いながら仕事に向った。 昼食を摂った後、お腹の張りを感じたが大したことはなかった。 仕事が終わりホテルに向う電車の中で、今夜か明朝出なかったら拙いなと思い、薬局で浣腸を買うことにした。 勝手が判らない土地で浣腸を買うのは気後れするものである。 何故か人通りが少ない辺りの薬局を探し、意味なく歩いていた。

 あてもなかったが賑わいが途絶えた辺りに「薬局」の看板を見つけた。 古めかしい薬局であったが、浣腸を置いていない薬局はないだろうと思い、表のガラス戸を開き中へ入った。 戸の開く音で中から中年の女性が出てきた。 「何がご入用ですか。」との言葉に素直に「浣腸ください。」と言えずにいた。 恥ずかしさがあり、「実は出張でこちらに来ていて便秘で困っています。」と持って回った説明をし始めた。

 素直に浣腸と言えば良かったのだが、「便秘」と聞いた薬局の女性は、棚から何種類かの飲み薬を取り出し、説明してくれた。 「便秘薬は何時効いてくるか判らないし。。。」などとゴチャゴチャ言うと、期待する単語が相手の口から発せられた。

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