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2014年4月3日木曜日

小学校に入学して

 幼稚園を卒園しても、脱腸帯を卒業することはなかった。 母親は幼稚園の生活と小学校の生活が大きく異なることは判っていた。 また、体操の授業など服を着替えることも多くなる。 排便だけでなく、私に係わる日常的な不自由さや不安は多くあった。 小学校の入学に際し、母親は私を連れて事前に学校へ相談に向った。

 教頭の先生や担任に予定されている先生に説明と相談を持ちかけた。 母親が相談している横に私も居た。 その内容は、一部想像もあるが、
  ・脱腸を発症し、現在脱腸帯を装着して治療中であること
  ・あと1~2年は脱腸帯を装着している必要があること
  ・元々便秘症で、脱腸治療もあり、便秘にならない様に浣腸していること
  ・排便するときに、強く気張ることは好ましくないこと
  ・体操などで激しい運動は暫らくは難しいこと
  ・脱腸帯の装着が普段でも判ること、 体操の授業時の着替えのこと
などの相談だったと思う。 医務室の先生も呼ばれ、具体的診断を受けた。 入学前に脱腸帯をつけた恥ずかしい部分を披露し、診察を受けた。 相談の話し合いの結果、日常の学級での生活はクラスメイトとの関係は担任の先生がフォローし問題はないはずとの説明があり、また、他にも軽度の障害者もクラスに居るので、私だけが変な目で見られることはない。 ただ、学校でトイレでウンチをする子も多いが、学校でトイレに行きたくなったら担任の先生に言うことになった。

 担任の先生が教職員トイレでさせ、ウンチが出にくい時は、医務室に浣腸の準備があるので心配する必要はないと判った。

 小学校が始まり、同じクラスの子とも話す様になった。 事前に聞いていた様にクラスに障害者がいた。 障害者と言っても、当時「小児麻痺」と言う障害があり、その子はその小児麻痺だった。 歩くのも不自由があり、車椅子や廻りの介助を必要とした。 先生は、私にその子のことを話した。 「かれはオシッコをするのも自分で出来ないから助けてあげてね。貴方なら色々判って上げられるから。」と言った。 私は親近感を感じ、トイレに連れて行くことも何度もあった。

 その子がオシッコしたいと言うと、トイレまで連れて行き、ズボンを下ろしておちんちんを出してあげたこともあった。 その子に、ウンチはどうしているのかと聞いたことがあった。 洋式トイレがない時代、和式トイレでするのは難しく、家ではオマルだと言っていた。 浣腸なども聞いた。 彼もまた私と同じ様に浣腸されることが多いらしい。

 ある時、その子が授業中に腹痛を起こし、先生と共に医務室に行った。 医務室の先生は、その子の様子を見て浣腸し抱っこしてトイレに連れて行ったことがあった。 そして私に「貴方は大丈夫かな?」と聞かれた。

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